本作品は、テレビシリーズ『うる星やつら』放映中では最後に作られた。レベルの高い作画や美術設定とは裏腹に、本来のラブコメディーから完全にかけ離れ、全体的に重く暗い雰囲気となった作品である。ストーリー構成のモチーフとしては『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』と同じく、現実と非現実の認識論・存在論的な再検討を試みたものとなっている。こうした問題が発生した原因として、様々な制約から当初の準備稿への変更が重ねられ、結果としてストーリーが分かりづらいものになったのではないかという見方もある。なお、未使用カットとしては、本編で面堂が祖父と会うシーンがセル画段階で没になっているものがあり、当時のファンクラブ会報にそのシーンのセル画が掲載されていた。
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